飛騨街道の石仏(3)

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大日如来・不動明王

大日如来

大日如来は真言宗の寺院の本尊です。智拳印(ちけんいん・忍者印ともいう)を結ぶ大日如来を金剛界大日といいます。

法界定印を結ぶ大日如来を胎蔵界大日如来といいます。ところが飛騨街道の道筋にはこの金剛界大日如来石仏を数多く見ることができます。特に東道に多いのです。

大日如来は牛の守護神だといわれています。
大日如来の呪文を唱えると病気がなおり、また安産できると信じられていました。

この地方に多かった牛追稼業(牛方どしまともいう)の人達が牛の病気や事故のないよう、また安産を願って街道の難所に祀ったものといわれています。

左:不動明王
右:大日如来

不動明王

中央:不動明王

不動明王の梵名はアチャラナータ。この場合は不動尊と訳します。五大明王の主尊ですが明王さヴィドヤーラージャ、明は明呪などというように真言のことで、ラージャは王様を意味します。
明王となると孔雀明王を除き、皆忿怒相の怖い顔となります。
不動明王は大日如来の教令輪身で大日の使者とも呼ばれています。

不動明王は当初、大日如来の使者、使い走りということで童子の形をしていました。しかしその後、忿怒形での教化という役割の方が大きくなり童子形をとらなくなります。不動三尊のこんがら・せいたかの童子形とは明らかに異なってきていることが、実際の石像や彫像からわかります。
『大日経』に「・・・・・不動使者あり。慧刀とけん索を持し頂髪左肩に垂る。一目諦観、威怒身にして猛焔あり。安住して盤石にあり。前面に水波の相あり。充満せる童子の形なり」といったことが書いてあります。

一面二腎が一般的な不動明王です。そして忿怒相をした一面で左方に弁髪を垂らし、右手に利剣、左手に牽索を持つ。背後にカルラ焔を背負い、岩座に立ち、あるいは結跏趺座しているのが一般的といえます。

猪谷では清水(飲用水源)の守り神として祭られていたり、滝の近くに祭られています。
カルラ焔という炎で悪疫、煩悩を焼き尽くしきれいな水にして下さる仏さまです。

不動明王
大沢野町布尻 円通寺境内
大日如来
大沢野町布尻 薬師堂内
大日如来
大沢野町薄波~寺津
舟峅用水沿いの石仏
大日如来
大沢野町猪谷深谷
盗難 行方不明
大日如来 大日如来 地蔵菩薩 五輪塔
左から2番目が盗難
左 大日如来
右 勢至菩薩
大沢野町猪谷