薬師如来・馬頭観音
薬師如来
バイシャジャグルが薬師如来の原語です。バイシャが薬、グルが師匠のことで、そのまま薬師と訳されています。
薬師の十二誓願の中に「除病安楽」があり「衆生の病気を除き、安楽に菩提を得さしめる」とあります。そのことから医薬をつかさどり万病を治してくれる仏として多くの信仰を集めるようになりました。現世利益をうたう仏として、お寺の堂宇とは別に薬師堂が建てられ盛んな信仰を得ていることは現在も変わりません。
石仏としても薬師如来は数多く建てられています。両手で薬壷を捧げ持つか、左掌上に薬壷を持ち、右手施無畏印の姿が特徴です。

大沢野町舟渡
舟渡御堂坂には薬師如来石仏が三体あります。
人間とともに牛馬の健康、病気快癒を祈った先祖の生活が偲ばれます。
馬頭観音

大沢野町舟渡
馬頭観音は十一世紀頃密教系の僧侶が作り出した日本的な六観音信仰(聖・千手・馬頭・准提・如意輪・十一面観音)の一つです。
他の観音は温和で慈悲のあふれたお顔をしているのに、この観音だけは忿怒の相、つまり恐ろしい顔をしています。やさしく説いてもわからない衆生を威力で導くという役割を持っているといわれています。
頭上に馬頭を載せているため、民間では馬の守護神のように思われて馬の健康そして死馬の冥福を祈る対象とされています。
飛騨街道にもたくさんの馬頭観音があります。街道筋の集落では農耕や作馬として飼育していた愛馬の健康を祈り、不幸にして死んだ馬を埋葬した供養碑としたり危険な道筋や狭い道での運搬に活躍する馬の行路安全を祈願して建立されたのです。
牛の守護神は大日如来、馬の守護神は馬頭観音と飛騨街道では区別されて信仰されています。