真宗と石仏  尾田武雄

富山県は真宗王国といわれ、西部には本願寺5世綽如上人が開いて井波別院瑞泉寺(真宗大谷派)があり、本願寺8世蓮如上人の開いた城端別院善徳寺(真宗大谷派)が構えており、また高岡市伏木古国府には、瑞泉寺と同じく蓮如上人が開いたとされる勝興寺(浄土真宗本願寺派)がある。真宗地帯は、民間信仰が薄く貧弱であると思われてきた。近年は石仏調査などが進み、多様な民俗宗教が息づいていることが報告されている。私は約40数年にわたり、県内の石仏調査に関わってきた。そんな中、特に真宗門徒による石仏の造像が関心を寄せてきた。

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